パリで人気のコーヒーショップ「クチューム」が、日本に上陸。
日本でパートナーシップを結んだのは、「エディフィス」などのファッション事業と、「JSパンケーキカフェ」などの飲食事業を展開するベイクルーズ。
長らくパンケーキとハンバーガーのイメージがありましたが、最近では「ゴントランシェリエ」のベーカリー業態に加え、「フィルバートステップス」などのコーヒー業態にも力を入れ始めています。
歴史あるカフェ文化をもつパリですが、ことコーヒーの味に関しては、そこまで繊細ではなかったというのが最近までのパリのコーヒー事情だそうで。
「クチューム」は、2011年にパリで創業。
それまで「苦くて水っぽいコーヒー」が主流だったというパリで、生産者の顔が見えるシングルオリジンの豆を使い、豆本来のおいしさを引き出した味が評判となり、パリのサードウェーブの先駆け的存在と言われています。
店内は、パリ本店を再現したようなモダンなデザイン。
内装の目玉は、このスチームパンク!
パリに先駆けて、日本での導入が決まったそう。
水出しコーヒーも、素敵なインテリアとして活躍。
コーヒーメニューは、エスプレッソやラテ、水出しコーヒーなど15種類ほど。
それぞれ好みの豆と、ハンドドリップ、エスプレッソマシン、水出し、スチームパンクの抽出方法から好みの組合せで注文できるというスタイル。
化学記号のようなビジュアルもおしゃれ。
日本オリジナルブレンドを、スチームパンクで。
見た目はフレンチプレスのような濁り感がありながらも、飲み口はすっきりクリア。
さらにコーヒーのみならず、ランチやスイーツのメニューも普通のカフェ並に充実しているのが、ベイクルーズの運営らしいところ。
コーヒーだけではどうしても利用シーンや客単価に限界がありますが、ランチやスイーツ需要を取り込むことで、経営的にも安定させる狙いでしょう。
スタバのように、ショーケースにデリやサンドイッチもあるので、気軽に選べるのが便利。
ちなみにパンは、ゴントランシェリエのものなので味はお墨付き。
ランチの売りのひとつ、クロックムッシュは780円。
女性を意識した、ヘルシー感のあるサンドイッチも用意。
どれも、お手頃価格ながらボリュームもしっかりあるので、ビジネスランチのニーズがありそうです。
オリジナルスイーツの「パブロワ」。
コーヒーに合わせるのはクッキー等の焼き菓子か、チーズケーキなど重厚なものが多い中、軽いメレンゲ菓子という意表を突く組合せで差別化を図っています。
コーヒー専門店が増え、当たり前においしいコーヒーが飲めるようになった今、最終的に生き残るのは、コーヒーだけでなくランチやスイーツなど、総合力を高めた店づくりでお客の間口を広げている店なのでは…と思います。