日本で数少ないイタリア菓子の専門店として評判を博した表参道のソルレヴァンテが、惜しまれつつ閉店したのはもう数年前のこと。

シェフの藤田さんの独立を心待ちにするスイーツファンは多かったと思いますが、2016年、池尻大橋に自店を構えられました。

池尻大橋駅から徒歩2～3分、目黒川からも程近い立地の路面店。

ソルレヴァンテを思わせるバンコも備えており、今後の展開もワクワクします。

モンテビアンコやブルーベリーのタルトなど、定番も久しぶりにいただきたかったけれど、この日心を奪われたのは新作のキャラメルのケーキ。

キャラメルのムースにキャラメルのグラサージュという組み合わせなのですが、甘くないように仕立てているとのことで、キャラメルラバーとしては食べてみるしかない！

中は、大部分をキャラメルのムースが占めるシンプルな仕立て。
ですが、確かに甘みがくどくない！

間に仕込んだパッションフルーツの酸味とキャラメルのビター感で、これだけのボリュームを一気に食べさせてしまうバランス感覚がすごい。

コーヒーに添えられた小菓子も、素朴だけれど味わい深く美味しかった。

日本でイタリア菓子がなかなか浸透しないのは、フランス菓子に比べて地味な印象があるからだと思いますが、藤田さんのお菓子はシンプルながらも日本人らしい繊細さが感じられ、素直に美味しいと感じられる味わい。

洗練されたイタリア菓子の世界を堪能できる名店です。