西荻窪駅北口を出て、住宅街の方へ徒歩3分ほど。
ビビッドなピンクとブルーのファサードが一際目を引く可愛らしいお店が、「アングレーズ」。
わずか8坪の小さなタルト専門店です。
オーナーシェフは、フレンチの名店「クレッセントハウス」(芝大門)や、「銀座ぶどうの木」、「シェ松尾」(青山)など名店を渡り歩いた梅原義正さん。
2003年11月に独立して東京・荻窪にパティスリー&サロン「アングレーズ」をオープンし、菓子教室なども人気でしたが、2012年12月、思い入れのある西荻窪に移転。
移転と共に店舗をぐっとコンパクトにし、タルト専門店として再スタートを切りました。
店舗は、ショーケースが通りに面した対面販売の造り。
ショーケースには、旬のフルーツを用いたタルトをメインに、常時10種類前後が並びます。
いちばん人気は10種類以上のフルーツを使った「季節のフルーツタルト」。
「イチジクの赤ワイン煮のタルト」や、「タルト・ショコラ」など、お酒と相性のよい、大人のタルトが揃うのも特徴です。
ショーケースの端には、チーズケーキやモンブランなども。
当初はタルト専門店と思っていたそうですが、お客様の要望を聞くうちに普通のケーキも増えてきたそうです(笑)
品ぞろえにも、おおらかなシェフの人柄が現れていますね。
店内には、以前のお店でも人気だった焼き菓子が揃います。
ご紹介するのはこの3品。
イチジクのタルト。
オレンジやハーブと一緒に赤ワインで煮たドライイチジクをクレーム・ダマンドに重ねて焼成。
表面はフランボワーズのジャム。
リンゴのタルト。
バニラやレモンを加えて炊いた紅玉は、中と表面でカットを変え、多彩な味や食感が楽しめる仕立てに。ローストしたクルミが食感のアクセントにきいています。
イチゴのタルト。
マスカルポーネチーズベースのクリームなので、カスタードよりも軽やか。
隠し味にペルノーをきかせ、華やかな香りに仕上げています。
このお店、実は17時以降は、店内のカウンターが「デザートバー」に早変わり。
ショーケースの横にある、小さな扉が、魅惑の空間へ誘う入口(笑)
お客さんの目の前で仕上げるデザートをワインや簡単なつまみと一緒に楽しませています。
タルトももちろんおいしいのですが、何よりおしゃべり好きなシェフの人柄が温かく、気持ちがぽかぽかなるお店。
こういうお店が受け入れられる西荻は、やっぱり食のレベルが高い!