日本には、その土地の特産品や風土を生かしたご当地ならではのおやつが存在します。
大半は、手軽なおやつとして家庭で手づくりされていたものが多いですが、現代は手づくりする家も減っているようです。
このブログでも、そうしたご当地おやつを少しずつ紹介していきたいと思います。
さて、日本のおやつとして代表的なおまんじゅう。
全国にいろいろな種類がありますが、マニアックなのが愛知県の「鬼まんじゅう」。
角切りにしたさつま芋に砂糖をまぶし、小麦粉を絡めてせいろで蒸して作ります。
コロコロしたさつま芋の自然な甘みと、モッチリとした食感が特徴。
愛知県の中でもとくに名古屋市近辺に多く見られるほか、近郊の岐阜県にも見られます。
岐阜のものは愛知よりもふかふかとした生地という違いがあるのも、面白いですね。
発祥や歴史は定かではありませんが、一説に、愛知県は戦前からさつま芋の生産量が多く、戦中の食糧難のなかでさつま芋をおいしく食べる工夫として生まれたと伝えられています。
ある老舗和菓子店では、少なくとも昭和初期には店頭に商品として並んでいたそう。
現在も、名古屋市内の多くの和菓子店やデパ地下でも販売されており、その数は80店舗以上にのぼるそう。
近年は、黒糖や抹茶、カボチャといったバリエーションも登場している様子。
千葉の実家では母が甘いものが苦手なため、手づくりおやつはホットケーキか揚げ餅くらいでしたが…
ときには、こういうおやつも作ってあげたいな、と思います。