昨年10月の「うどん県」改名PRに引き続き、香川の魅力を伝えていくプロジェクトとして開催された「さぬきうまいもん祭りin東京」。
今回は帝国ホテルで、前回同様記者発表と試食会が行なわれました。
知事の挨拶の後、新たに県産品振興本部長に任命されたのは、モデルの藤澤恵麻さん。
ちなみに藤澤さんがおすすめしたい香川の食は、「オリーブの新浸け」と「あんもち雑煮」だそう。
オリーブの新浸けに関しては前回説明がありましたが、
香川のお雑煮は、白味噌仕立てで、あん入りの丸餅が入っているという全国的にもユニークなもの。
味噌の塩気と、あんこの甘味が絶妙の組合せのお雑煮です。
会場には、食材のディスプレイも。
さぬきうどんのだしやそうめんなど、我が家にある食材も
知事がおすすめしていた小原紅早生みかんは、通常のみかんよりも濃いきれいな色が特徴。
ご用意いただいたのは、以下の14品。
★イイダコのカプリサラダ風
★香川県産天然鯛のスモーク しょうゆ豆のドレッシング
★香川県産レタスを使ったミックスサンドイッチ
・金時いものポタージュ オレンジを香らせて
・香川県産舌平目のムニエル グルノーブル風
・香川県産天然鯛のパイ包み焼き
・香川県差ブロッコリーと菜の花のマカロニグラタン
・讃岐コーチンの赤ワインとオリーブを使った煮込み 讃岐うどん添え
・瀬戸内の小エビと金時人参入りカレー さぬき米とともに
・特選讃岐オリーヴ牛のローストビーフ ヨークシャープディング添え
★香川県産”さぬきの夢”を使用したパンとバター
★さぬきひめのショートケーキ
・キウイフルーツ 香緑のシャーベット
・小原紅みかんのシャーベット
今日は思いのほか大人数が集まったからか料理が足りず、メインはほぼ食べられませんでした…。
なので、食べたもの(★印)のみの感想になりますが…。
前回もお目見えした、古代米を使用した「リセノワ―ル」。
ロゼワインのようなきれいな色味は、食前酒にぴったり。
ケッパ―やオリーブオイル、ワインビネガーで和えた、イイダコの冷菜。
キリット冷えた白ワインに合いそう。
スモークした鯛のソースに使われているのは、しょうゆ豆。
和の伝統食材をオシャレに用いるのは、活用の幅を広げるのでいいですね。
下に敷かれているのは「マンバ」という、高菜の1種。
私も初めて食べましたが、見た目は確かに高菜に似ています。
葉の部分が固そうなので、このように火を入れて食べるのがおいしそうですね。
サンドイッチは、「レタスが有名と聞き、サンドイッチに入れました」とのことでしたが、少量すぎてレタスの味ははっきり言ってわかりません…。
せっかくなら、もう少し主役にしてほしかったな。
さぬきうどんにも使われている県産小麦「さぬきの夢」を使ったパンは、風味がよくておいしかったです。
オリーブオイルとの相性もいいですね。
小エビと金時ニンジンは、カレーに。
金時人参ならではのきれいな色があまり生かされておらず、味も全体的にカレー味に…。
食材ならではの持ち味を発揮しているかといえば、少し疑問が残りました。
今回はとくに、オリーブ牛をメインにお披露目したいとのこと。
それでメインに用意されたのが…サーロインのローストビーフ。
目の前でカットしてくれるサービスは、ホテルらしい演出ですね。
見た目からかなり霜降りで、個人的にはちょっと脂がきつかったです
日本人の脂身信仰を身を持って感じましたが、熟成肉など新たな肉食文化が流行し始めている昨今、消費者の料理への知識もどんどん高まっています。
せっかくこれがメイン食材なら、味も調理法も、もうひと感動欲しかったというのが正直なところ…。
(仕事柄、マニアックな視点かもしれませんが…)
イチゴのショートケーキ。
おいしいけど…おいしいんだけど、もったいない。
なんというか…全体的に、何を食べさせたいのか、この食材のどんなところを味わって知ってほしいのか、が、いまいち伝わりにくいお料理だったように感じてしまいました。
目的は、県産食材のPRなんですよね。
今日呼んだ人に食べてもらい、その人から発信してもらうことを狙っているのだから、もっと食材の個性を際立たせないとおすすめのしようもないのでは…と思いました。
しかも、この日はバイヤーの方も来ていたので、例えば「オリーブ牛は霜降りが見事で脂が旨い牛なので、サーロインの部位をローストビーフにしました」とか、その食材のよさについての説明がもっとあれば、「じゃあすき焼きにしても旨そうだな」とか、「贈答品にいいな」とか、バイヤーさんのイメージも具体的に沸くと思うのです。
いまは、日本全国に●●牛、○○野菜などたくさんの銘柄食材が存在します。
そのなかで選んでもらうには、やはり「オリジナリティ」や「ストーリー」がないと難しいですよね。
せっかく莫大なお金かけてPRしているのに、もったいないよ!と思ってしまうのです。
ただ、「うどん県に改名する」とか、遊び心のある思いきったPR戦略は、とてもいいと思う。
日本人って案外、自分の出身県の芸能人は知っているものだし、たぶん好きだと思うので、地元出身の芸能人を使うのも常套手段ですがやっぱり効果的だと思っています。
前回も書いた通り、私も大好きな香川の魅力をもっと知ってほしい思いは共通なゆえ口惜しい思いもあり、とくに料理については仕事にしていることもあり、辛口になってしまったことをご容赦ください…。