初めて伺ったのは、移転前の2007年頃。
当時から大変な人気店で、かつ女性パティシエがオーナーというのも当時はまだ珍しく、メディアにも頻繁に登場していた記憶があります。
移転後のお店にうかがうのは初めてでしたが、お店造りのセンスのよさに改めてほれぼれ。
元デザイナーという経歴もあり、抜け感のある空間がもうおしゃれすぎる。
今でもフランス菓子の店でしかお目にかかれないムラングシャンティは、ロングセラーの人気商品。
オーナーパティシエール庄司さんの作るこれは、やや大ぶりで見た目にもインパクトあり。軽やかなメレンゲ生地に、ミルク感の強いクリームがとても美味しい。
私がもうひとつ、秀逸だなと思うのがタルトやクッキーなど焼き系のお菓子。
カルピスバターを使用しているそうで、濃厚なバターの香りがとにかく素晴らしい。
そしてほどけるような食感も。
焼き菓子も、生菓子と同じで鮮度や香りが大事だなと改めて感じます。
手前は、フランス72県のお菓子を月変わりで紹介しているという「フランス菓子さんぽ」。
もう2順目に入っているそうで、郷土菓子への造詣の深さがうかがえます。
写真は、オクシタニー地域圏、アリエージュ県のミアス・オ・ポティロン。
かぼちゃのやさしい甘みが生きていて、家庭で作られているような素朴さがいい。
仕事柄、有名パティシエのケーキもたくさん食べていて、精緻な技術と緻密な計算で組み上げられたお菓子は本当に素晴らしく感動するけれど、そういう次元ではなく、単純に私は庄司さんの作るお菓子が好きなんだなぁと再認識したのでした。
カフェはおやすみ中ですが、またお菓子を買いに訪れたいです