用賀の人気パティスリー「リョウラ」には、タイプの異なるフィナンシェが3タイプありまして。
フィナンシェ好きには夢のよう。
左から、ノーマルなフィナンシェ、オーバル型、円形の3タイプ。
フレーバーも5種類あって、左はキャラメルとメープル、中央は抹茶とエラブル、右はプラリネ。
左をノーマルとするならば、オーバルは表面はカチッと、中はしっとりの食感の対比が楽しめるタイプ。
右は、全体的にふんわり、しっとり軽めの食感。
口どけのスピードの違いによって、口の中にとどまる香りの余韻や食感も変わるから面白い。
リョウラさんのフィナンシェは、どれもバターの香りが印象的。
リッチな生地なんだろうけどしつこくないのは、食感が軽めだからなんだろう。
もちろん、マドレーヌも個性的。
見た目は昔なつかしい形ですが、シェル型で焼くとパサつきがちな生地をしっとり焼き上げるための策だそう。
見た目とは裏腹に、アーモンドとバニラがしっかり主張する意外性が面白い。
「軽さ」を意識して作られたフロランタンは、さくさく軽やかな口どけのサブレが土台。
2種のアーモンドで食感に変化もつけています。
製菓学校で習う基礎は皆同じなのに、そのなかで自分のスタイルを確立して繁盛しているお店も、そうでないお店もある。
前者のシェフは、きっと焼き菓子のようなシンプルな菓子にも「なぜ」「どうして」を追求し続けることでブラッシュアップをはかり、他にはない個性を生み出しているのだろうな、としみじみ感じたのでした。