新店が続々オープンし、流行り廃りの激しい昨今のラーメン業界では、
立地が悪いにも関わらずつねに行列を作り続けている店は数少ない。
新宿の「風雲児」は、まさにそんな1軒。
今回は、グルメ雑誌時代以来、3年ぶりの訪問。
寒かったけど、相変わらずの行列!
これは流行っているラーメン店に共通することだけど、
とにかく行列をさばくオペレーションが素晴らしい。
前もって注文を聞かれても、座ってから出てくるまでかなり待たされ
「何のために先に注文聞いたんだ」と感じることも少なくないが、
ここは座るとすぐに出てくる。
着席してから丼が来るまで3分もかからないくらい。
多少長く並んでも(この日は30分)、
これだけすぐに運ばれてきたらあまり気にならない。
そして、店主の話し方が非常に物腰柔らか。
見た目はホストみたいだけど。
メニューは、らーめん、つけ麺、かまたまーめん(17時~。15食限定)と
各種トッピングのみ。
この日は、つけめんを注文。
ベースは、濃厚鶏白湯と、魚介のWスープ。
鶏白湯、ここ1~2年で急激に増えたけど、ここがその先駆けかも。
国産の丸鶏、鶏ガラ、昆布、高知産カツオ節、愛媛産ウルメイワシなどを
丁寧に8時間煮出したのち、6時間かけて濾し、1日寝かせたもの。
魚粉も大盛りだが、サバ節などのブレンド粉ではなく
鰹のみの粉末なので香りがよく、濃厚なつけ汁とも合う。
パスタのアルデンテ感と、讃岐うどんのもっちり感の中間を目指したという麺は、
のど越しのよさとスープとの絡みが抜群。
抜群に味と香りが良いわけではないが、
コンディション(茹で、締め、水切り)がバッチリ。
特に締めと水切りはイマイチの店が多いので、これは好印象。
素材が抜群に良くなくたって、満足できる麺は作れるということ。
総評すると、オペレーション、スープ、麺とどれも素晴らしい安定感。
貫禄すら感じさせる。行列ができるのもよく分かる。
ちなみに2階は、「風雲児やきそば 風神」という焼きそば専門店。
こちらは評判どうなのだろう…。ちなみにガラガラだったけど。
機会があったら行ってみたいけど、
次来てもまた「風雲児」の方に入っちゃうだろうな…。