製パン業界を垣間見る

今日はパンの本の特集で、メーカー取材。

普段はもっぱら飲食店が取材対象だけど、
例えば食品や飲料メーカーはもちろん
厨房機器とか店舗のデザイン事務所とかにもたまに行ったりします。

企業への取材は、緊張するけど結構楽しい。
取材をするのは、たいてい「企画開発室」「商品開発部」あたりがメイン。
それぞれの会社の新商品を生み出す
いわば各会社のブレーンである部署に、話を聞ける機会ってあんまりないしね。

今日は、製パンに使うフィリングやペーストをメインに扱っている企業を訪問。
カスタードクリームみたいな一般的なものひとつとっても、
濃い黄色でなめらかな食感のもの、白っぽくぼてっとした質感のもの
ミルク風味のものなど細かく分かれていて
さらに、チョコクリームにフレークが入ったものや、
パンにしみこまないようにジェル状になったメイプルシロップなど
こんなものまであるんだ!的な商品まで、
とにかく、ものすごい種類の多さにびっくり。

パン屋だけでなく、飲食店にしても、
例えば出来合いのソースとかドレッシングとか
業務用商品を使っている店って、なんとなく「手抜き」しているように思ってた。
だけど、業務用商品を一生懸命開発しているメーカーさんの取材をすると
業務用製品を使うことと、手を抜くことはイコールではないんだな、と思える。

商品開発部の方は、例えば夫婦二人でやっている町場のパン屋さんが
少しでも負担が減ったり、新しくお店の売れ筋メニューになるパンを開発したりするために、
日々新しい商品の開発に取り組んでいる。
可能なら全部手づくりしたいけど、人手が足りなくてとても手が回らない。
年をとって、前と同じ仕事量をこなせなくなった。
そんなパン屋さんも、全国にはたくさんあるはずだから。

毎年、「フーデックス」に行くとよく感じることだけど
最近の業務用素材は、どんどんレベルが上がっている。
実際に食べてみてもかなり美味しいし
冷凍技術もどんどんレベルアップしているので
冷凍パンやデザートなんかも、サクサク、しっとりで美味しいものも多い。

いまはメーカーも「食の安全」には本当に神経質になっていて
原産地なども可能な限り入れているところが多い。
だから、一部の非良心的な企業があるのは非常に残念だ。

今年は食品偽造の事件はあまり起こらないでほしいなあ…。

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