「寿司 いずみ」希少な鮨の名店

お誕生日は、恒例のお鮨!

フードライターrieの食日記

今年はオットがかねてより行きたいといっていた、「いずみ」さんへ。
「失われゆく鮨をもとめて」のモデルになったお店でもあり、今となっては希少な江戸前の技術を継承するお店です。

ご主人は、今はつけ場には立たず接客専門ですが、その知識たるや広く深く、聞いていて飽きることがない。
毎月、全国各地を巡って最高の素材を見つけてくるそうで、お店で扱う魚介類も築地仕入れは2割ほどなんだそう。
お店の料理はすべて「ご主人の説明を聞いてから食べる」のがルールですが、食道楽にとってはこの蘊蓄がたまらなく面白い。
話は寿司のルーツにまで遡り、歴史をかじっている私でさえ「へぇー」と目を丸くしてしまうお話も多いのです。

この日いただいたお鮨と料理はこちら。

●おつまみ
・鮟鱇の卵巣の冷や汁 自家製柚子胡椒風味
・沖縄のおばぁが獲った”あーさー(青海苔)”入り出し巻き卵
・愛知・三河湾のシャコ 
・お刺身 伊豆・伊東のヒラマサとカツオ  淡路島の新玉ネギを添えた土佐醤油と京都産の和辛子で
・瀬戸内・小口島産 タコの桜煮 桜塩添え
・桜鯛と芝エビのすりみ団子 さくらんぼ入り さくら餡かけ
・黒げんげの刺身 ポン酢で
・青海ガメのスープ (なんと70キロ!)
・白げんげのアーモンド衣揚げ クリームチーズ入り なめこ餡

追加で、マグロとカツオの酒盗、アワビの肝の味噌漬け、そして3種のカラスミを盛り合わせた通称「プリン体アラモード」(笑)もいただきました。
ボラのカラスミ、それの味噌漬け、ムツ?のカラスミの味噌漬け、卵黄の味噌漬けが一皿に。
カラスミの完成度も非常に高いです。そして卵黄を絡めて食べると、めちゃくちゃ濃厚で美味!

●握り
・マコガレイ 肝のせ
・豆あじ 
・トリガイ
・赤貝
・蒸した白魚とおぼろ
・青森産むらさきうに
・若タケノコ炙り
・マグロ漬け (130kgの本マグロ)
・金目鯛漬け
・煮蛤
・煮穴子

ここまでお決まりで、追加でおぼろに浸けた車エビの握りと、かんぴょう巻き、ひもきゅう巻きをいただきました。

ちなみにお酒はお任せで、基本的には冷酒・吟醸系が主体です。
この日は、三十六人衆(山形)、百楽門(奈良)、高清水(秋田)…など5種類を出していただきました。
小さな蔵を中心に扱っているそうで、お酒の説明もしっかりしてくださるあたり、ご主人もかなりの日本酒好きなんだな…と感じます。

一品料理はアイデアに富んだお料理ばかりで、次は何が出てくるのだろう?と楽しみになります。
海がめ、初めて食べましたがコラーゲン質がものすごい!そしてスープのコクもすごい。
げんげも、黒は初めて食べました。
白は火を入れたほうがおいしいけど黒は生がおいしいそうで、独特の食感と味わいでした。

一方、握りで印象的だったのは、「マコガレイ」と「うに」、そして「煮蛤」。
しっかり熟成させたマコガレイの旨みの濃さにびっくりし、まったく臭みのないウニの甘みに感動。
そして煮蛤は、薄い色の専用のつめを塗って出してくださるのですが、これが「蛤エキス」といってもいいほど貝の旨みだけで成り立っている。
聞くと、まず蛤を焼き、そこから出てきた水分をさらに煮詰めた味をととのえたものだそうで納得。
「いずみ」さんでは穴子、蛤、烏賊、と4種類のつめを使い分けており、すべて35年物だとか。

そして、「お腹いっぱいでなければどう?」と出していただいたのが、パパイヤのなら漬けにあん肝の味噌漬け、とうふようをのせ、柚子胡椒をきかせた「なら漬けのにぎり」。

なら漬けの握りは「すし匠」さんでもいただいたことがありますが、組合せが微妙に違う。
豆腐ようと柚子胡椒??想像もできないままにぎっていただくと…これが絶妙に合う!同じ発酵食品同士、ものすごい濃厚なハーモニーです。

季節によってウニの4種食べ比べや、しめ方を変えた小肌の食べ比べなど、とにかく「いろいろな魚の旨さを知ってほしい」という情熱に溢れたお店。
一見さんもすべて「○○さん」と名前で呼んでくださり、アットホームな雰囲気で居心地も満点。

寿司の名店って怖いイメージもあるかと思いますが、ここは食べるのが好きな人ならぜひおすすめしたいお店。
何より粋なご主人に会いに、また行きたくなる名店です。

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