そういえば、串揚げの専門店って東京にあんまりない。
あっても、1本ずつ揚げてくれるような店は、やはり高級店のイメージで敷居が高い。
昨年恵比寿にオープンし、混んでて入れない店として有名になった「串亭 恵比寿」。
この店のスタイルは、串揚げがランダムに出てきて、お腹いっぱいのところで「ストップ」をかけ、その本数で金額が決まる「おまかせ」と、
串揚げ10本と料理、ご飯などがセットになった「お決まり」の2種。
他に「牛刺し」「サラダ」などの一品料理もある。
串揚げは、季節の食材も含め30種ほど。
定番の「かに爪」「蓮根」「牛ロース」などのほか、「えびしそ」「フォアグラ」などオリジナル素材、「白子」などの季節ものもある。
串揚げを色々食べたい人には、「おまかせ」がおすすめ。
先に食べたい食材や、苦手な食材を伝えておくとその通り出してくれるし
「私は銀杏がだめだけど、他の人には入れてほしい」
「私はストップだけど、他の人はもう少し出して欲しい」など、一人ひとりの好みにもできるだけ対応してくれるのがありがたい。
1本220円という手頃な価格も魅力(一部280円のものもあり)。10本食べても3000円以下だもんね。
特にお気に入りは、「牛ロース」「フォアグラ」「アスパラ」「子持ち蒟蒻」の4種。
「牛ロース」は店のおすすめでもある一品で、レアに仕上げたジューシーな味が持ち味。
シンプルに塩でいただく。
「フォアグラ」は、特製のタレを塗って出される。
濃厚な旨味が、揚げることでよりアップ。うましうまし。
「アスパラ」は、長さ20センチ、太さ直径1センチあろうかという立派なもの。
なぜこの時期に(アスパラの旬は春)…と思ったので聞いてみたところ、産地を変えて一年中この質を保てるようにしているとのこと(いまはオーストラリアや東北など)
柔らかく甘くておいしい。1本で食べ応えもしっかり。
「子持ち蒟蒻」は、広島の名物だそうで、通常は刺身蒟蒻として食べるそう。
中に魚卵が練りこまれていて、プチプチした食感が楽しい。
田楽味噌を塗って出されます。
こちらの串揚げは、衣が薄めで軽い。
なので、ポン酢や塩などで食べるのがよく合います。
食べるペースを見ながらそのつど揚げたてを持ってきてくれるので
「ストップするまでどんどん揚げられちゃうのでは…」という心配もなし。
ここ恵比寿本店では、面白い演出もいくつか。
まず、いまの季節は、お通し代わりにしじみ汁が出される。
寒い中来店してくれたので、まずは身体を温めてほしいとの気持ちからだそう。
こういうちょっとした気配り、大事です。
そして、夜23時以降になると、店内の照明が落ち、店内の壁がひっくり返って(通常はメニュー名が書かれた札が掛かっています)落ち着いたムードに。
テーブルにはアルコールランプが置かれ、ちょっとバーっぽい雰囲気になる。
先付けの野菜スティックに添えられている肉味噌は濃厚で、これで酒が飲める感じ。
「串亭」は、オーナーが大阪で通っていた串揚げ屋さんの味を東京でも広めたいとオープンしたお店のようで
現在、恵比寿に2店舗、横浜、神楽坂、代々木駅前と店舗拡大中。
居酒屋と変わらない価格で楽しめるので、日常使いにいいですね。
「串亭 恵比寿」
渋谷区恵比寿西2-4-5 星ビルB1
03-3464-7015
月~土・祝前 17:00~04:00 日・祝 17:00~23:00 無休
おまかせ1本220円(一部280円)、おきまり3800円、4800円
串の種類…ホタテ、サーモン、えび伸丈、椎茸肉詰、きす、湯葉、チーズ、玉ねぎ、メンチなど約30種