無性にまた食べたくなる味というのがある。
赤坂の鮨店「鮨兆」のランチは、まさにそんな味。
夜は1万円~と安くはない店だが、ランチは1500円で食べられる。
雑居ビルの3階。目印は小さな看板のみ。
10坪もない小さな店が、昼は4回転するという脅威の人気店。
ここのランチは1種類のみで、その名を「おまぜ」という。
ようはばらちらしのことだが、これが非常に美味しく、かつ色んな面で楽ませてくれるがいい。
先にここの楽しい演出を言ってしまうと
・味噌汁が2種類が出てくる。しかもお代わり無料
・盛りのサイズを選べる。追加料金はなし
・あとですし飯のお代わりもできる(具が余っていれば具ものせてくれる)
・会計時、お土産に「どらやき」をくれる
などなど。
何で味噌汁が2種類?しかもどらやきって何?みたいに興味をそそられて来るお客さんも珍しくないが、基本的には常連さんが多いよう。
「おまぜ」の最大の特徴は、すし飯にある。
通常のばらちらしは真っ白いすし飯だが、ここのは混ぜご飯風。
こまかく切ったがり、かんぴょう、もみのりなどを混ぜ込み、穴子のタレで味付けしてある。
白いすし飯だと終盤に飽きてしまうこともあるけど、ここのは食べ飽きない。
だって普通にご飯だけ食べても美味しいんだもの。
具は、卵、トビコ、イカ、マグロ、エビ、白身魚、きゅうり、いくらなど。
高級な素材は入っていないように見えるが、マグロはヅケになっていたりと一仕事されているのが高級店らしい。具だくさんでCPも高いし。
いくらのプチプチ感、ヅケのねっとり感、卵の甘み…いろんな素材の味や食感が混ざり合って、とにかく夢中で食べてしまう。
運がいいと中トロなども入っているのが嬉しいね。
店内に入ると職人さんに「盛りは?」と聞かれる。
ここでは「ふつう」「多め」「大盛り」で注文するのがお約束。
最初は普通と大盛りの間の「多め」を知らなくて、常連らしき人の言葉で知った。
「ふつう」でも女性なら満足な量だから、同じ価格で男性もお腹いっぱいになれるのも人気の理由。
最初に出されるのは白味噌の味噌汁。
かきたま汁だったり、エビの頭が入っていたりと内容は日替わり。
やさしい味が空腹の胃にしみる。
「おまぜ」登場後に出されるのが赤だし。
基本的にはあら汁。濃い目の味がアクセントになっていい。
「おかわりもできるから言ってね~」というおばちゃんの声も素敵に響く。
食べ終わってもう少し食べたかったら、噂の「お代わり」を。
そのときに余っている具をのせてくれるので、タイミングによってマグロが多かったり、白身魚だったりするのも楽しみのひとつ。
普通、すし店でカウンター越しに「お代わり!」なんてできない。
そんな型破りな楽しさも、この店の魅力。
最後に水菓子(寒天)が出されてさっぱりとしめる。
そして最後のサプライズ。
会計時に一人1個、どら焼きをくれる。
これは「これから会社に戻って仕事をする方たちが、休憩のお茶の時に何かあったほうが嬉しいでしょう」という心配りから。
食後まで気持ちいい店って、本当に貴重。
あ~。いますぐ食べたい。
赤坂にお越しの際はぜひおすすめ。
本日もランキングお願いします。
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「赤坂 鮨兆」
港区赤坂3-6-10 3F
03-3585-7917
平日 11:30~14:00 17:30~翌 03:00
土曜 17:30~23:30 日・祝定休
http://www.akasaka-sushicho.com/
昼「おまぜ」のみ1500円、夜15000円くらい
※白金台に姉妹店あり(現在、大将はそちらにいます)