先日、義母にお土産にいただいた、新潟県長岡市の大手饅頭。
オットに聞くと、長岡では有名なお菓子みたい。
大手饅頭というと、一般的には岡山県のものが有名ですが
見た目や素材、形状が全然違っています。
岡山県のものは、甘酒と小麦粉で作ったごく薄い生地で
こしあんを包んで蒸したもので、サイズはピンポン玉くらい。
丸に近い立体的な形で、白と黒のまだら模様がとってもキュート。
こちらは、東京の「志ほせ饅頭」、福島県の「薄皮饅頭」と並ぶ
日本三大饅頭のひとつだそうです。
(詳細はこちら)
一方、長岡県の大手饅頭の販売元は、「紅屋重正」。
江戸末期の文化二年(1805年)、飴や蒸し菓子のお店として創業し
200年を超える老舗和菓子店です。
長岡の大手饅頭は、岡山県のものとは材料も見た目もまったく違っています。
お酒が香る生地でこしあんを包んで蒸しているのおり、
あんに黒糖を使っているのが特徴です。
材料には、越後産の良質なもち米をはじめ、長岡の銘酒吉乃川の酒糀、
沖縄産黒糖、北海道産小豆など厳選素材を使用しています。
群馬の焼き饅頭に似たふかふかとした生地は、ほんのり酒の香り。
そこに黒糖風味のコクのあるあんが絶妙に合います。
直径10センチくらいあるので、食べごたえもあります!
ちなみに包装紙には
「昔ながらの製法のため日持ちがしません」と断り書きがあり、その場合は、
①両面をこんがり焼いて、焼き饅頭で
②電子レンジで温めてふっくらと
③バターで炒め、ホットケーキのように両面焼きに
④油で揚げてドーナツ風に
といった方法で食べてください、と書かれています。
②、以外の方法は普通は思い浮かばないので、これは親切!
長岡市民は、余った大手饅頭はこうやって楽しんでいるのですね
一つのお菓子で二度、三度おいしい大手饅頭。
食べ物を粗末にしない、昔の人の知恵が生きた商品だなと感じます。
もうひとつ、卵白を泡立てた生地で黄身あんを包んだ「玉淡雪」。
こういうお菓子のよさは、大人にならないとわからないかも。
マシュマロのようなコシのある甘い生地で、
砂糖が貴重だった時代を思わせる品。
HPを見ると他にもいろいろな商品があり、
とくに気になるのが「飴入最中」。
飴屋から始まったお店なので、これはぜひ食べてみたい~。
東京の人気店も素敵ですが、
こうした全国各地で脈々と受け継がれてきた郷土菓子は
本当に奥が深くて興味深いです。
皆さんの郷土のおすすめ菓子も、ぜひ教えてください