ニューヨーカーに絶大な支持を得ているスイーツバー「チカリシャス」。
寿司店のようなカウンター主体の空間で、スイーツのコースを提供するという斬新なコンセプトが当たり、1日150人もの来店があるという人気店です。
シェフのチカ・ティルマンさんは結婚を機に渡米し、海外で成功をおさめた日本人としてメディアで取り上げられることもしばしば。
そんな「チカリシャス」が、ついに日本にも上陸!
「チカリシャス ニューヨーク アマリージュ」として、今年9月16日、表参道にオープンしました。
客席はカウンター主体で、目の前でスイーツを仕上げるところが見られるのはNYと同じ。
日本での運営はトゥザポイントという会社になりますが、オープン直後のチカさんの来日期間中に取材をさせていただけて、直接お話を伺えたのはとっても幸運!
がつがつしたところが一切なく、とっても自然体でチャーミング
まさか日本でお店を出せるなんて…と、目をキラキラとさせていたのが印象的でした。
表参道店では、前菜、選べるメイン、プティフールの3皿からなる1890円のコースが主役。
それぞれのスイーツに合うお酒がグラスでラインナップされていて、お酒とのマリアージュを強く打ち出しています。
チカさんのデザートは、いずれも素材そのものを食べているかのようなストレートな味わいが特徴。
選べるスイーツは、「フロマージュブランアイランド」などNYの定番に加え、季節メニューや日本オリジナルのメニューも揃い、リピートしても飽きないように工夫されています。
前菜は共通で、季節のフルーツをクレーム・ラフィネやスパークリングのジュレととり合わせた一皿。
爽やかで薫り高く、メインへの期待感をそそります。
メインは、撮影ですべていただいたのですが(なんて贅沢な!)私がとくに感動したのは、この「ブラウンシュガーのパンナコッタ 山梨県産巨峰のソルベ」。
口に入れた瞬間、巨峰のいい部分だけがサッと口の中に広がり、果実そのものを食べているよう。
パンナコッタも、どうしたらこんなに口溶けよく作れるんだろう…と思うくらいなめらかな食感。
見た目が斬新だったのは、「鳴門金時のブリュレ仕立て、シナモンのアイスクリームと金糸瓜のメープルパスタ添え」。
ほうじ茶のソースが泡状になっていて、驚きを誘います。
パコジェットでつくるアイスクリームは、やっぱり口溶けが全然違う!
そしてスぺシャリテの「フロマージュブランアイランド」。
氷の上にフロマージュブランをのせただけのシンプルの極みですが、いままで食べたフロマージュブランとは風味も食感も明らかに違う…。
どうやってつくっているのか尋ねると、「これだけはレシピを教えられないの」とにっこり。
スぺシャリテと聞いて納得。シンプルな料理ほど、印象に残るものなのかもしれません。
プティフールは、マドレーヌ型のフィナンシェ。
表面はカリッと、なかはしっとり。提供前に焼いて、温かい状態で出してくれるのが素敵。
お酒は、シャンパンやデザートワインに加え、国産ワインや日本酒なども。
このデザートワイン、ほぼ甘口なので、完全に私好み。
フランスの酒精強化ワイン「ラタフィア」はじめ、どれを飲んでもおいしかった~。
また、入口付近のカフェスペースでは、テイクアウトにも対応しているカップケーキとお茶をいただくこともできます。
お気に入りの「BON」に比べたら高級店ですが、雰囲気とお酒のクオリティ込みと思えば決して高くはないと感じました。
たまにはとっておきのスイーツとお酒を味わいに、出かけてみたいお店です!