「ムールアラムール」師の想いを継ぐ、製粉からのパンづくり

2010年3月、店主の逝去により惜しまれつつも閉店した伊勢原のブノワトン。
パン好きにとっては、一度は訪れたい憧れの名店でした。

店主の高橋さんが生涯を捧げた夢は、「地産池消のパンづくり」。

湘南エリアの小麦を使ったパンを作ること。

しかも、製粉工場を設けて自家製粉から手掛けるという本格なものでした。

その遺志を受け継ぎ、同地に誕生したのが「ムールアラムール」。

高橋さんから唯一、製粉技術を学んだ本杉さんと奥様が、同年4月にオープンしました。

1日に120種類ほどが並ぶという売り場は、並べたそばからパンが売れていきます(笑)。

こんな辺鄙な場所にどこからお客さんが…と思うほどですが、見ていると常連さんが多い様子。

はつらつとした奥様の接客にも、ファンが多いのでしょう。

撮影させていただいたパン。

右がチクゴイズミバゲット、左が石臼バゲット。

見た目はあまり変わりませんが、右はいわゆるフランスパンに近い軽いバゲット。

左は、濃厚な旨みともっちり感をもつ、どっしりとした味わい。

好みで食べ比べてみるのも楽しいです!


その他のパンたち。

ベーコンスティックパンのようなおつまみパンや、風味のよいチョコ入りの食パンなど、シンプルなパンなのにどれもしみじみ味わい深い。

本杉さんがいうには、パンに向く小麦、というと、必ずしも国産とは言い切れないのだとか。

国産は、確かに風味はいいけど、パンに重要なボリュームが出にくかったり、欠点もある。

だから同店のパンは、湘南小麦の特性を知り尽くした上で、それに合う製法で作っています。

他では食べられない唯一無二のパン、と評される所以は、そうした尽きない努力の賜物。


写真にはないのですが、この手前に映っているクリームパンがめちゃくちゃおいしくて!!

人生で食べたクリームパンベスト5に入るおいしさでした。また食べたい。


店頭では、店主のご両親がつくる無農薬野菜も。

しかも激安!

子どもにはこういうパンを食べさせたい、と思う名店でした。

伊勢原にあるのが本当に残念…

でも、また行きます!

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